宮城制覇

 12月27日,仙台市民球場にてグランドチャンピオン大会が行われ,激闘の末,仙台市長旗杯優勝の古城バンディッツが初の宮城制覇を成し遂げた。

 古城は準々決勝で強豪利府レッドスターズと対戦。絶対的エース佐藤佑輝を温存し,不動のレギュラー最年少サード川村蒼良を怪我で欠きながらの試合であった。そのせいなのか,初回に2点を奪われるなど精細を欠き,劣勢の中での苦しい展開であったが,3回裏,利府の3番から始まる攻撃に古城が勝負に出て,温存していたエース佐藤佑輝を投入したのだった。そして佐藤佑輝がその期待に見事に応え,利府自慢の強力クリーンナップを3者凡退で切り抜け,流れを呼び込んだのであった。古城は4回表,エース佐藤佑輝の双子の弟,親父似(顔と性格)の佐藤光輝と母似(顔と性格)のエース佐藤佑輝が連打で無死1,2塁とすると,野球センスも性格も抜群の古城の救世主5年酒井駿がきっちりと送りバントを決め,一打同点のチャンスを演出する。続く打者は,小栗旬似の親を持つ貧打の下位打線の象徴5年伊東叶汰のカウント3ー2からの6球目,スクイズを見抜かれウエストされるが,必死に飛びついて奇跡のフェアゾーンへ転がり,2ランスクイズを決めて同点に追いつくと,相手のミスもあり,一挙7点を奪い試合を決めた。

 続く旭丘戦では,トランキーノ佐藤漣音のクリーンヒット、スタートは激遅だが俊足で盗塁、怪我を押して強行出場の最年少サード川村蒼良の代名詞『バント』で1アウト3塁とすると、内に燃える闘魂を秘めるキャプテン佐々木悠斗のスクイズで先制すると、その後はエース佐藤佑輝が後続をシャットアウトにし、完封で勝利した。

 決勝は,少年野球をやっている者なら知らない者はいないと言われる全国屈指の強豪チーム,大崎ジュニアドラゴンズ。さすがに強豪チームと言われ続けているだけあって,どこをとっても卒がなく,野球を知っているチームであり,さらに今年は怪物級逸材5年生左腕を用していて、準々決勝では、今年公式戦負けなしの今大会大本命、浮島サザンカを破り勢いをつけてきたチームとの対戦で激闘が予想される試合であった。

 しかし古城は旭丘戦同様、古城といったら一世代を築いた広島カープを彷彿させる田中、菊地、丸改めレン、ソラ、ユトで先制すると、その後は古城持ち前のエース佐藤佑輝(母似)を中心とした鉄壁?の守備で危なげない展開で勝利し宮城制覇を果たした。

 古城は,4年生以下大会で仙台市の頂点にたったものの,その後約2年間タイトルはなく、やっと仙台市長旗杯のタイトルを獲り、最後の最後でグランドチャンピオン大会の挑戦権を得た、この大会では全く無名のチームであった。そんな無名のチームがこの大舞台で躍進できたのは、苦しい時代をチーム一丸となって乗り越えようと、指導陣、部員、保護者が誰一人として古城のNo.1を信じ突き進んできた結果であっただろう。

 最後に6年間最後の集大成で一番の活躍をしてくれた6年生、その実力を引き出してくれた指導陣、最後まで子供をバックアップしてくれた保護者には感謝の気持ちで一杯です。そして本当におめでとう、そして本当に本当にありがとう。 by  小栗